稽留流産を経験して
今は一人娘の母親として日々奮闘していますちゃこちゃこです。
いつもは適当な日記など書いてますが、今回は少し真面目なお話をします。
これを書く前はためらいもありましたが、いつか私の日記を読んでくれた人で、似たような境遇の方に「自分だけじゃないよ」と発信できたら…、という気持ちで書いていきます。
はじめての妊娠!
娘を妊娠したときは、実は一回目ではなく、二回目でした。
一度目の妊娠は約二年ほど前に遡ります。
結婚して半年を過ぎた頃に、体がだるく、微熱が続き、「もしかしたら…」と思って妊娠検査薬で反応を確かめてみたら、妊娠していることに気づきました。
旦那と私は子供がほしかったのでとても嬉しく、発覚した次の休みにさっそく近くの産婦人科までいきました。
確認したら五週目を過ぎたくらいでした。
エコーを撮ってもらったら、小さく白い影ができていて、「ああ、私、妊娠したんだ」と実感しました。
と、同時にはじまったつわりは、めまいと吐き気がすごく、なにもできない日々…。
旦那は今は体が大切だから無理はするなと言ってくれて気持ちが楽になりましたね。
検診二回目で言われた言葉
一回目の健診から二回目の検診の日、旦那と一緒にいきました。
気持ちは悪かったですが、エコーでどのくらい大きくなっているか早く知りたくてワクワクしていました。
名前を呼ばれ、エコーを撮りました。そして、先生のいる部屋に通されました。
「心拍の確認がとれません」
第一声にそう言われました。
私はいっきに不安になって、「この週数で心拍はないとだめなんですか?」と聞いたところ、
「もう一週間様子を見させてください。次の週には心拍確認できることもありますから」
と言われ、その日は帰りました。
旦那と二人で帰っている時に「大丈夫だよね」「大丈夫だよ」と何回も言っていたのを覚えています。
稽留流産といわれて
そして不安な気持ちが拭えないまま一週間は過ぎ、検診の日が来ました。
期待と不安の半分こで向かった産婦人科。エコーを撮り、先生に呼ばれました。
「心拍の確認がとれません。稽留流産(けいりゅうりゅうざん)でしょう」
少し遠慮がちに先生は言いました。
私は稽留流産という言葉を初めてききましたが、流産という響きにめまいがしました。
先生が言うには、初期の流産ではけして珍しいことではないこと。
私(母親)が原因ではなく、染色体の異常であったり、受精卵の異常が疑われる。
受精したときにすでに決まっていた。
だから、どうすることもできないとのことでした。
このまま胎内に留めて、自然排出をまつか、手術して取り出すかの二つのパターンがあるそうでしたが、先生いわく、手術して早く摘出し、次の妊娠に備えましょうとのことでした。
淡々と語る先生の前で、私は涙をこらえることはできませんでした。
先生は申し訳なさそうに「稽留流産と診断されて、その後妊娠、出産する人はたくさんいます。一度妊娠はしたのですから、妊娠する力はあるということなんですよ。稽留流産を経験されて一年以内に妊娠する方は多くいます。だからあまり自分を責めないで」
当時の記憶なのであいまいな部分がありますが、概ねこのような言葉をかけてもらいました。
手術をする日を決めて、その日は帰りました。
私のせいではないと言われても、やっぱり自分を責めてしまっていましたね。
旦那も一緒に付き添ってくれていましたが、とても悲しそうな顔をしていて、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
手術前日~当日
手術前日に入院し、次の日に手術という段取りでしたので、手術前日は着替えなどつめたかぱんを持ち、産婦人科まで足を運びました。
診療時間内だったので、周りにはお腹が大きくなったお母さんや、子供を連れてきている家族で溢れかえっていました。
正直、その場にいるのがとてもつらかったですね。
だって私は明日には取り出さなければいけないんですから。
胸が張り裂けそうで痛い、とはまさしくこの感情だな…と名前を呼ばれるまで思っていました。
看護師さんに名前を呼ばれ、その日泊まる部屋に案内され、明日の手術のこと等話をされて部屋を出て行きました。
手術前日に子宮口を広げる処置を施されるのですが、つわりもまだあり、気分がいっきに悪くなった私はその場で意識を失いかけてしまいました…(元気が取り柄だった私からは考えられなかったです…)
看護師さんに付き添ってもらって、やっと部屋まで戻りました。
その後はずっとベッドで寝ていました。
何もする気がおきなかったんです。
手術当日の朝。七時に起床しました。
看護師さんに手術の段取りについて話をされ、九時過ぎに迎えにきますと言われました。
私はお腹をさすりながら、「今日でお別れだね」と何度も心でつぶやきました。悲しい気持ちがずっと心を占拠していました。
九時過ぎに看護師さんがやってきて、手術室に通されました。
そして先生二人と助手の方がやってきました。
手術は全身麻酔で行うため、私が寝ている間に終わると言われていました。
麻酔自体は初めてではなかったので、なんとなくわかっていました。
施術をおこなう先生の準備が整ったのか、麻酔の先生が私の頭上にきて、「手術はあっという間だから安心してね。初めてだと怖いと思うかもしれないけどね」などなど話かけてきました。「もうそろそろ眠くなるかもしれないね~」という声とともに私は眠ってしまいました。
ちょっと長くなってしまったので、手術後の話はまた次に書きます。